ただ、双方にダメージの大きい金融面での制裁は回避される見込みで市場に与えるインパクトは大きくないか。ロシア軍がウクライナ東部への侵攻を準備しているとの観測もあるなかで緊張感は拭えないが、欧米ともに軍事介入には及び腰のため衝突の懸念はさほどない。リスク選好姿勢は手控えられそうだが、大きく地政学リスクが高まっていく可能性も低いだろう。

それよりも、FOMCの余韻を引きずるなかで、NYタイムに複数の米金融当局者の講演が予定されており、利上げ見通しに関するメンバーの認識とFOMCのガイダンスや総裁会見とのトーンの違いを推し量りながら、足元で進んだドル高に変化が生じるかを見極めたい。
・想定レンジ上限
ユーロドルの目先の上値めどは前日高値1.3845ドル。超えても低下中の日足一目均衡表・転換線や、13日からの下げ幅の半値戻しが一致する1.3858ドルでは戻りが一服するか。仮にこなせば前述の61.8%戻しとなる1.3884ドルが視野入り。ユーロ円は日足一目均衡表・転換線141.95円をめどに、超えれば7日から14日までの下落幅の61.8%戻し142.51円が意識されよう。
・想定レンジ下限
ユーロドルは前日安値1.3749ドルを割り込めば下げ足を早めて5日安値1.3707ドルまでの一段安も想定される。こなせば次は日足一目均衡表・雲の上限1.3685ドルがサポート水準。ユーロ円は90日移動平均線140.72円前後が目先の下値めど。下抜ければ14日安値140.46円を目指した展開が見込まれる。

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